春日部 総合
セントノア病院
トップ
取り組み
施設案内
スタッフ紹介
病院新聞
イベント
入院案内
職員募集
病院の沿革

老人性認知症疾患専門病院

2017/3/1
病院短信

『ぬくもりのまなざし』


だんだんと寒さも和らぎ、毎朝出勤の時には、柔らかな日差しの暖かさを感じるようになりました。これからの季節は、患者さんにも早春を感じて頂けるよう、院庭へお散歩をする機会が増えていくと思います。

さて今回は、病棟での患者さんとの関わりについてのお話を致します。患者さんとの関わりにおいては、個人の症状に合わせたケアとその人らしさを大切にしたケアを重視しています。

患者さん一人ひとりには、看護師と介護士それぞれ一名ずつが受け持ち担当となります。一度低下してしまった自立能力を元通りに取り戻すことは非常に難しいため、その方が持っている身体機能が少しでも維持できるように、担当が中心となって日々のケアを検討していきます。

しかし、ケアを拒否されてしまう場合もあります。認知症の方は、強く対応すると強く反発し、優しく対応すると穏やかに反応する、という「作用反作用の法則」があると言われています。ケアをする者が感情的にならず、受け止めるように対応すると、患者さんが穏やかになるときが多いように感じます。ケアを拒否されてしまったときは、患者さんの気持ちが落ち着くまで待ち、安心してもらえるよう患者さんの思いを尊重する、などスタッフはその場面ごとに考えて臨機応変に対応する必要があります。

先日、入浴を嫌がる方がいらっしゃいました。本来入浴というものは気持ちが良いもので、さっぱりした気分になり、入浴した日の夜はよく眠れます。しかし、その思いに当てはめようとすればするほど、患者さんは余計に嫌がります。スタッフはその方なりの入浴を拒否する理由を理解しようと、「わかりましたよ。」としばらく様子を見ていました。その時、眠そうな様子に気づいたので、一旦臥床してもらいました。しばらくして、もう一度声をかけると「お風呂入ろうか。」と笑顔で入浴して下さいました。入浴を拒否する方の中には「着替えがないから」と心配する方もいます。患者さんによって理由は様々です。

また、食事が進まない方や食べたくないと言う方には、「食事動作が始められない」のか、「食べたくない」のかを考え、ひとまず箸やスプーンを持ってもらうようにします。一口目を介助し、食事の意識付けをすることで進むこともあります。少しでも自立して食事ができるよう、スタッフ間で意見交換しながら工夫をしていますが、それでもなかなか食べられない方もいらっしゃいます。その時は、点滴を併用しながら食べるきっかけを探します。主食をおにぎりやパンに変更したり、食事形態(常食・きざみ・ミキサー等)を変更したり、と工夫することもあります。色々な場面で患者さんの「思い」に気づけるように、ぬくもりのまなざしで常に見守っています。

暖かい風に気が緩まぬよう、引き続き、体調の管理には十分に気を付けていきたいと思います。

三病棟 看護師長 長山 あや